ボタニカル。オーガニック。ナチュラル。
なんだか体に良さそうな言葉だけど、
一緒の意味?
違いがあるの?
と思っている方も多いのでは。
実は、これらには違いがあるのですが、商品を販売しているメーカー側もちゃんと分かって販売しているケースと知らずに誤った言葉で販売しているケース、分かっているけどあえてセールストークとして使っている悪質なケースもあるのです。
・ボタニカル: 「植物の」。化粧品に限っていうと「植物由来成分を配合している」
・オーガニック: 有機栽培(有機農業)で作られた農産物。有機化合物。
・ナチュラル: 自然な。天然の。
言葉の意味だけだと違いがよく分からないですよね?
それでは、化粧品(コスメ)における意味を詳しく説明します。
「植物由来成分を配合している」ということは、植物から抽出したエキスや植物から抽出したオイル、植物そのものを微細に加工した原料を入れたものであり、これらをボタニカル〇〇と呼んでいます。
おおもとの原料は植物であっても、発酵し抽出した原料や加水分解によって得られた原料を使用した成分などは、一般的にボタニカルとは言わない植物由来もあります。
特別栽培・有機栽培・オーガニック栽培の原料を使用しないといけない。
ある一定以上の割合量を配合しないといけない。
といった決まりはありません。
そのため、メーカーによってボタニカル製品の基準はバラバラであり、ほんの少しだけしかボタニカル成分を配合していなくてもパッケージ全面に植物模様を施した商品やたっぷりとボタニカル成分を配合していてもシンプルなパッケージの商品といったようにメーカーやブランドによってその捉え方や表現方法が異なります。
日本では、オーガニック認証制度への対応の遅れもあり、正式にオーガニック認証された国内メーカーの商品が少ないため、ボタニカル商品が進化している状況なのです。
オーガニック〇〇は、日本語では、有機〇〇と同じ意味となり、
2000年に「日本農林規格等に関する法律(JAS法)」の適用を受け、農産物及び農産物加工食品は、認証を受けた事業者が有機JASマークを付けたものでなければ「有機〇〇」と表示できないようになりました。
※2020年7月16日からは、有機畜産物とその加工食品にも適用されました。
有機農産物の基準はこちら ⇒
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-31.pdf
近年まで日本の化粧品に関してもオーガニック・有機といった言葉が、食品分野と同じように誤解を生じるような使い方がされてきましたが、2018年4月に日本化粧品工業連合会がガイドラインを制定したこともあり、
原料については有機JASマークがついたものだけをオーガニック原料使用と訴求し、製品自体のオーガニック訴求については公的な認証機関による認証マークがあるものだけをオーガニックコスメ・オーガニック製品というようになってきました。
※都道府県の薬務課によっても解釈が異なる場合がありますので、詳しくは申請する薬務課にお問い合わせください。
ちなみに日本では、化粧品(コスメ)に関しての有機・オーガニックの公的な認証制度はありません。
そのため
・ヨーロッパの「ECOCERT(エコサート)」
・フランスの「COSMEBIO(コスメビオ)」
・ドイツの「BDIH(ドイツ化粧品医薬品商工連盟)」
・イギリスの「Soil Association (英国土壌協会)」
・イタリアの「ICEA(イチュア)」
の5つの認証機関が合同で策定した「COSMOS基準(Cosmetic Organic Standard)」での認証を得ることが
このオーガニック認証を取得するためには、エコサートの日本支社がありますので、こちらに申請するといいでしょう。
※現在は、オーストラリアの認証機関のACO(Australia Certified Organic)もCOSMOSに参加
COSMOS基準の認証では、オーガニック原料の割合に応じて
・「オーガニック認証」(高い割合)と
・「ナチュラル認証」(最低限の割合)
の2種類を5つの認証機関のマークとともに表記します。(2017年1月より認証スタート)
※COSMOS基準は、2003年のエコサートをベースに作成され、5団体の基準は2017年よりコスモス基準に統一されました。2017年以前の認証は、コスモスのロゴが付与されません。
・内容成分の95%以上が自然由来の成分
・植物原料(オイル・抽出物・バターなど)の95%以上が有機栽培、遺伝子組み換えしていない農法によって作られた原料
・完成品の20%以上は、有機栽培によって作られた原料
(例外としてインバス製品は、10%以上でよい)
・コスモスの基準で厳格に定められてる原料以外の成分は、使用不可
・植物原料以外の成分の使用は、内容量の5%以下
・製品に使われるすべての成分、原料は環境に悪影響を与えない生分解性のもの
・使用されている全ての原料は精査され自然由来の原料
・オーガニック原料の最小必要含有量はない
・コスモスの基準で厳格に定められてる原料以外の成分は、使用不可
・植物原料以外の成分の使用は、内容量の5%以下
・製品に使われるすべての成分、原料は環境に悪影響を与えない生分解性のもの
上記のようなルールができたことも関係があるのか?
2017年に美容業界を激震させたジョンマスターオーガニックの偽装表示が明らかになり、メーカーは自主回収を発表しましたが、未だに明確な説明はないと言われています。
詳細に関しては、東洋経済の記事を参照ください。
個人的には、美容師を通じて、食べれる原料を使用している。ノンシリコン。
オーガニック認証された原料を95%以上使っているなど。
オーガニックをとことん追求していることを訴求していたので
それを信じていた消費者を欺く行為で、とても残念でした。
オーガニックの表示に関して、厳しい罰則などがないだけに
メーカーとして、信頼できるところから購入するようにしたいものです。
上記のオーガニック認証の中で、ナチュラルという区分はありますがそれとは別で、日本の市場においてナチュラルは、植物由来成分が入っているかいないか。
肌に優しい成分を主に使用しているか。
強い防腐剤を含んでいないか。
人工的な成分を含んでいないか。
などボタニカルよりも広い意味があるため、現状セールスコピーとして使用されているメーカーが多い状況です。
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